キヨバート先生、学級開きも終わって、ようやくクラスが動き始めたんですけど……
毎日バタバタしていて、うまくいっているのかも分からないんです。
このままで大丈夫なのかなって、不安で…。
正直、何を大事にして進めていけばいいのか、よく分からなくて…。
うんうん、その気持ち、めっちゃわかるよ。最初は「走りながら考える」って感じになるよね。
でもね、実はこの時期こそが、学級経営のカギなんだ。
えっ、今ってそんなに大事なんですか?
そう!いわゆる「黄金の3週間」ってやつ。
新学期の最初の3週間で、クラスの土台がほぼ決まると言っても過言じゃないんだ。
“黄金の3週間”…?それって、具体的にはどんなことを意識すればいいんでしょうか?
じゃあ、今日はその話をしてみようか。
\この記事では/
新学期を迎えて走り出した若い先生に向けて、
「黄金の3週間」とは何か、そしてその時期に意識したい学級づくりのポイントや具体的な関わり方を、現役教員のキヨバートさんがわかりやすくお伝えします。
- クラスづくりがうまくいくために大切なことは?
- ついやってしまいがちな失敗とは?
- 明日からすぐにできるちょっとしたコツは?
そんな疑問に寄り添いながら、明るく前向きに進めるヒントをまとめています。
1. クラスづくりの土台はここで決まる!“黄金の3週間”とは?
「黄金の3週間」とは、新学期が始まってからの最初の約3週間のこと。
この時期は、子どもたちが
「このクラスってどんな雰囲気?」「先生はどんな人?」と、
クラスや先生との関係性・ルール・過ごし方を見極めようとする超大事な期間なんだ。
だからこの3週間で、子どもたちが
- 「安心できる」
- 「居場所がある」
- 「ルールがある」
- 「頑張れば認めてもらえる」
──そんな感覚を持てると、その後の学級経営や指導がぐんと安定するんだ。
この期間に、「うちのクラスはこういう感じでいくよ」という“軸”や“基準”をきちんと示すことが、すごく大事なんだよ。
そして、子どもたちが「この先生はちゃんと見てくれてる」と感じられるよう、やっておきたいのが次の4つのことだね。
2. 最初の3週間で大切にしたい4つのこと
① 信頼関係をつくる
- 名前をできるだけ早く覚える
- あいさつ・アイコンタクト・こまめな声かけを意識
- 話を聞く時間をとる(1対1の関わりも大切に)
② ルール・ルーティンを明確にする
- 朝の支度・授業の始まりと終わり・下校など、「流れ」を決めて繰り返す
- 教室のルール(話の聞き方、提出物、移動の仕方など)を一緒に確認・練習する
- 「見通し」が持てるように、予定ややることを先に伝える
③ ポジティブな空気づくり
- 小さな頑張りや成長を見つけて、ほめる・認める
- 自己紹介やペア活動、ゲームなどで人間関係づくり
- 安心して発言・行動できる「心理的安全性」を大切にする
④ 先生の一貫性を示す
- 同じ基準で声をかける(機嫌や子によってブレない)
- 指導はその場で、落ち着いて・感情的にならずに伝える
3. ついやってしまう落とし穴にご注意!
① ルールの徹底があいまいになる
- 「言ったつもり」で伝えきれていない
- 注意しても子どもの反応が薄くて、自信をなくしてしまう
- 指導のタイミングや言い方に迷って、遠慮してしまう
👉 ルールは「繰り返し・丁寧に・一緒に」が基本!
② 子どもとの関係づくりに焦る
- 「なついてもらわなきゃ」と思って、友達っぽく接しすぎてしまう
- 逆に距離をとりすぎて、話しかけづらい雰囲気になる
👉 信頼は「優しさと一貫性」でできる
なれなれしくなくてOK!「ちゃんと見てくれる先生」って思われることが大事。
③ 自分のキャパを超えて頑張りすぎる
- 「何もかも完璧にやらなきゃ!」って気負ってしまう
- 家でもずっと教材研究や反省で休めず、ヘトヘトに…
👉 全部じゃなくて「ここだけは譲らない」を決めておくことが大事!
④ 「このままで大丈夫かな…」と不安になる
- 他の先生と比べて落ち込んでしまう
- 子どもがざわざわしたり、ルールを守らないと「自分がダメなのかも」と思ってしまう
👉 クラスづくりは時間がかかるもの
まずは、「今日も一日、子どもたちのために頑張った自分」をちゃんと認めてあげよう。
4. すぐできる!“できた”を拾うリアクション術
💡大事なのは、「行動に即反応」!カギになるのは「前向きなリアクション」
4月は「心機一転がんばろう!」と思っている子どもが多い。
でも、その頑張りに気づいても、意外と言葉にして伝えていない先生が多いんだよね。
🔹たとえば:
- 係の仕事を最後までやっている
👉「○○くん、丁寧にやってくれてありがとう。助かったよ」 - 授業を前向きに受けている
👉「○○さんのノートの取り方、すごく丁寧だね」 - 話をしっかり聞けている
👉「話を聞く姿勢、前よりよくなってるよ」 - 時間を守って行動できている
👉「朝の会までに全員着席して待ってて、すごいじゃん!」
“できてること”を拾ってあげると、他の子も「先生、ちゃんと見てくれてる!」って前向きになるよ。
もちろん、良くない行動への「即反応」も大事!
たとえば「朝の会までに着席」と決めたら、1人でも立っていたら
👉「○○さん、座ってね」って必ず声をかける。
「今日だけはいっか〜」を繰り返していると、子どもはすぐに「この先生、言うだけで本気じゃないな」って察するんだ。
でもね、注意だけじゃなくて、「守れたとき」こそ褒めるのがポイント。
前向きなリアクションをセットでやっていこう!
若い先生ほど「嫌われたくないな…」「怒るの苦手だな…」って思うかもしれないけど、
“叱る”って、決して“怒鳴る”ことじゃないんだよ。
“本気で向き合う”ってことは、案外ちゃんと子どもたちに伝わってる。
その積み重ねが、「この先生についていこう」っていう気持ちにつながっていくんだ。
5. まとめ 〜最初の3週間で「信頼を貯金」しよう〜
この3週間は、クラスの土台が決まる大事な時期。
だからこそ必要なのは、子どもたちからの“信頼”を得ること。
つまり、「最初の3週間は信頼を“貯金する”時期」なんだ。
この期間にコツコツ積み上げておけば、あとから困ったときにも、
「あの先生の言うことなら、ちょっと聞いてみようか」って思ってもらえる。
それが、学級経営の根っこになる。
まずは自分から!
子どもたちと最初に丁寧に向き合えば、きっとクラスは応えてくれるよ。
もしうまくいかない日があったとしても──
「今日はイマイチだったな」って思ったその日こそ、新しいスタートを切るタイミング。
その小さな調整の積み重ねが、1年後には大きな信頼になるんだ。
焦らなくて大丈夫🌱
コツコツ信頼を貯金していけば、きっとあたたかいクラスになるよ😊
ぼくも毎年、最初の3週間は正直ドキドキしてるよ。
でもね、そのドキドキを大事にしながら、今年のクラスと向き合う。
それでいいんだよ。一緒にがんばっていこうね。
“よく頑張ってるね”ってひとことだけで、子どもたちはうれしくなって、またがんばろうって思える😆✨あなたの言葉の力を信じてみて🧡